笑って済ませられない一冊 読書感想「予想どおりに不合理」
早川書房
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この本はなぜ僕らが理にかなった行動でなく(合理的)、理にかなわない行動(不合理)をしてしまうことがあるのかという話を実例とたくさんの実験によって知らせてくれる本だ。
例えば本書で紹介されている不合理はこんな感じだ、
・1セントのアスピリンより50セントのアスピリンの方が効く
・いらない物でも無料だと沢山もらってしまう
・ダイエットをしたいと心底思っていてもケーキのカートが目の前にくると忘れてしまう
笑い話では済まない不合理
僕がおもしろいなと本書を読みながらも段々と顔がこわばったのは「第8章 扉を開けておく」からだ。この章では人が沢山ある選択肢の中から物を選ぶときに、つねに選択肢を残しておくように行動し、選択肢を残すことに必死になってしまい肝心の選択に力を注げないという話がされる。(二兎追う者は一兎も得ずとかそんな感じ)
この話は恐い。まさに僕が陥っている罠だと思った。選択肢を残し、数少ないリソースを分散してしまうことで、どれだけ得られたはずのものが得られていないかだなんて今さら考えたくない。
また「第9章 予測の効果」も恐い。ここでは「老人」を連想させる単語の国語のテストを受けた学生は帰り道のスピードが遅いというのがあった。環境が人を育てるというが、まさかそんな簡単に影響するほど人間が単純だとは思っていなかった。
そして第11章、12章に至っては目を背けたくなるし、僕の場合はうしろめたくて世みたくなくなった程だ。
まとめ
本書はとても面白い、そしておもしろいだけでなく僕等がどれほど不合理かということに気がつかせてくれる。自分で読んでよかったと思うし、身近な人にも是非読んでもらいたいなと思う一冊でした。
・実験に次ぐ実験がすごい
・不合理に対する対抗案がなぜか毎回陳腐
★★★★★(満点)


