電子書籍初体験 読書感想「拝金」

2月 7th, 2011 admin

なんかiPhoneで読んでみようと思って買った本。この著者の本は3冊目ぐらいかな。
内容的にはブログに書くほどの内容ではなかったが、電子書籍初だったので。

あらすじ

フリーターの普通の男が、堀江氏っぽい人に見出され、堀江氏っぽい成功をする。というお話

感想

文章的にはライトノベルの分類で、話も面白いというわけではない。ただ、主人公の成功体験や騙し騙されの駆け引きのなかに堀江氏の実体験(ノンフィクション)とフィクションが織り交ざり、どこがノンフィクションなのか想像するのが楽しい。
とほめてもみるが決して面白くないのでお勧めはしない。

電子書籍について

今回はiPhoneで初めて600画面ぐらいある文章を読んだ。
いままでは青空文庫で古典を読もうとしたりしたがずっと挫折していました。
しかし、コトリコ氏の

絶対に目は疲れる

モニタで読むと目が疲れるとかどうとかいうのがありますけど、紙でもずっと読んでたら疲れる。
ずっと読んでたら、絶対に疲れます。
電子インクの製品は目が疲れないということになってるんですけど、僕が使った分にはあんまり関係ないです。
なので目が疲れる云々というのは考える必要はありません。
つか何回でも書くけど、ずっと読んでたら絶対に疲れるし、確実に疲れるし、なに使っても同じだボケ。

画像を5万ページ読みました コトリコ

を読んだら妙に納得し、確かに電子書籍(特に液晶)は疲れるが、どうせ本(紙)もつかれるし読まないよりは読んだほうがましという気持ちになり挑戦してみました。

実際に読んでみるとそれほど疲れるという感じはありませんでした。また、僕は布団で横になりながら読むことが多いので、仰向けで本をもっているのがつらいのですが、iPhoneなら軽いしページの右とか左とかもないので腕は本よりよっぽど楽でした。
またiPhoneをメインの携帯として使っているので、基本的にいつでも持ち歩いており1分でも時間があれば読み進められるというのもとてもいいなと思いました。

まとめ

このお話「拝金」は小説の形をとってはいるものの実際には単に堀江氏とする飲み屋での話しみたいなもので、これを一般人に1,000円ださせて読ませるというのはいかにも興味のない人にとっては有難くなくて堀江氏らしいです。

とにかく電子書籍初体験ができてよかった。iPhoneで本をよんでみて、電子書籍を読む端末でほかにもKindleとかってのがあったりしてそれは「せんせい」みたいな方式になっておりiPhoneの100倍以上読みやすくて非常にいいなと思っていたんですし、実際に目にはいいと思うんだけど、iPhoneぐらいの速度がないと本を読んでいたらイライラするでしょう。

とにかくiPhoneだろうがなんだろうが読まないよりは読んだほうがましってことです

★☆☆☆☆

ギムレット飲みたい 読書感想「ロング・グッドバイ」

10月 29th, 2010 admin

ロング・グッドバイ
ロング・グッドバイ
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レイモンド・チャンドラー
早川書房
売り上げランキング: 93364
おすすめ度の平均: 4.5

5 普遍的に素晴らしい!
4 ハードボイルド私立探偵の代名詞、フィリップ・マーロウ
5 フィリップマーロウという名の『純粋・仮説』
5 徹夜覚悟で読んでください。
5 かなり甘めな翻訳

村上春樹を追ってるとよく出てくるレイモンド・チャンドラーという人の名作
訳は村上春樹
新婚旅行で片道20時間とかって聞いて気が遠くなりそうだったので、本屋で分厚い本を探していたら、これの文庫版が山積みされていて帯に「ロング・グッドバイは格別の存在である」っていうコメントがあったので買った。
結局、飛行機の中ではiPadをさわってたり映画をみたりで一度も読まなかったんだけど。

※あと、この本とは関係ないのだけど、村上春樹のロングインタビューが載った「考える人 2010年 08月号 [雑誌]」ってのがめちゃくちゃ面白かった。3日間のインタビューをまとめたものなんですが、村上春樹がどう小説を書いてきたかってのが本人から詳細に語られている。どうしたん?ってぐらい饒舌になってる。そして質問する人(編集長)のレベルも高くて読み応えありまくり。村上春樹が好きでないひとにも小説が好きならおすすめです。

感想

厚さ3.8cmある文庫を読み終えて最初に頭に思い浮かんだのは直方体だった。大きさはわからないけど、とにかく直方体が思い浮かんだ(多分文庫本なんだろう)。んでその直方体の中には文字がぎっしり整然と並んでいた、文字と文字の隙間なく、文字でできたキャビアの缶詰みたいにぎっしりと詰まっているそんな感じ。

そういう濃厚な本でした

まとめ

・面白すぎると感想をちゃんと書く気がしない
・こんな面白い小説が世の中にまだまだあるかと思うと人生は短い
・フィリップ・マーロウシリーズは8作ぐらいあってしんどい
・訳者あとがきが長い。春樹ファンはここだけ先に読んでも面白い
・ギムレットが飲みたくなった
・オチがハードボイルドすぎる
・登場人物全員の会話能力が高すぎる、僕なら2分でマーロウを殴って黙ってもらう
・当時の1ドルが現在のいくら相当なのか調べてから読んだほうがいい
・珈琲を上手に淹れれるようになりたい

★★★★★(満点)

無料の経済を掘り下げる 読書感想「フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略」

9月 8th, 2010 admin

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
クリス・アンダーソン
日本放送出版協会
売り上げランキング: 318
おすすめ度の平均: 4.0

3 インターネットで収益を得ている人にはあまり
4 経済の世界でいま何が起こっているのか
4 知らないと損する本
4 FREE(無料)と向き合わなければいけない現代社会
4 フリーの経済学

発売直後ぐらいに買って、面白いなと思いながらも半分読み残していた本。
僕のようにオープンソースのアプリケーションを筆頭に、Google、Yahoo、Dropbox、Wikipediaなど、もはやFREEの経済無しではやっていけないような人間にも新しい発見のある本でした。

目次

プロローグ
第1章 フリーの誕生

無料とは何か?
第2章 「フリー」入門
──非常に誤解されている言葉の早わかり講座
第3章 フリーの歴史
──ゼロ、ランチ、資本主義の敵
第4章 フリーの心理学
──気分はいいけど、よすぎないか?

デジタル世界のフリー
第5章 安すぎて気にならない
──ウェブの教訓=毎年価格が半分になるものは、かならず無料になる
第6章 「情報はフリーになりたがる」
──デジタル時代を定義づけた言葉の歴史
第7章 フリーと競争する
──その方法を学ぶのにマイクロソフトは数十年かかったのに、ヤフーは数ヶ月ですんだ
第8章 非貨幣経済化
──グーグルと二一世紀型経済モデルの誕生
第9章 新しいメディアのビジネスモデル
──無料メディア自体は新しくない。そのモデルがオンライン上のあらゆるものへと拡大していることが新しいのだ
第10章 無料経済はどのくらいの規模なのか?
──小さなものではない

無料経済とフリーの世界
第11章 ゼロの経済学
──一世紀前のジョークがデジタル経済の法則になったわけ
第12章 非貨幣経済
──金銭が支配しない場所では、何が支配するのか
第13章 (ときには)ムダもいい
──潤沢さの持つ可能性をとことんまで追究するためには、コントロールしないことだ
第14章 フリー・ワールド
──中国とブラジルは、フリーの最先端を進んでいる。そこから何が学べるだろうか?
第15章 潤沢さを想像する
──SFや宗教から、〈ポスト稀少〉社会を考える
第16章 お金を払わなければ価値のあるものは手に入れられない
──その他、フリーについての疑問あれこれ
結び──経済危機とフリー

巻末付録1 無料のルール──潤沢さに根ざした思考法の10原則
巻末付録2 フリーミアムの戦術
巻末付録3 フリーを利用した50のビジネスモデル
日本語版解説(小林弘人)

感想

特に新鮮だったのは中国のコピー市場がコンテンツ提供者に歓迎される場合があるという話や、ブラジルの音楽家たちが全国行脚をするときに事前に行き先で音楽をほぼ無料でばら撒くという話でした。もうフリーの経済はネット上だけでなくデジタルできるコンテンツ全体に浸透してきて、オン、オフ関係無しに変化が訪れているんだなと知りました。

「感動した!」とかって類の本ではないので感想を書くのも面倒なんですけど
もはやインターネットユーザに(そして著者にとっても)あたりまえになっているものを、きちんと整頓し歴史から紹介していくというのは素晴らしい技術だと思いました。
この人のほかの著書に「ロングテール(アップデート版)―「売れない商品」を宝の山に変える新戦略 (ハヤカワ新書juice)」というのがあるんですが、僕は「あぁロングテールね、アマゾンのあれでしょ」みたいな感じで読まなかったんですけど、こっちもきっちり本として作ってあるんだろうなと思います。
50以上でてくる(そしてまだ日本ではやられていないであろう)事例を見るだけでも面白いと思います。おすすめ

★★★★☆

感想保留 読書感想「ハイペリオン」「ハイペリオンの没落」

9月 3rd, 2010 admin

ハイペリオン〈上〉 (ハヤカワ文庫SF) ハイペリオン〈下〉 (ハヤカワ文庫SF) ハイペリオンの没落〈上〉 (ハヤカワ文庫SF) ハイペリオンの没落〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

SFの先輩から借りた本。ビクラ族がでてくるまで(50Pぐらい?)が退屈でなかなか読み進められなかった。いやー壮大。

主人公が超頑張って敵を倒した。という感じじゃないのがいいなと思いました。
それぞれが、それぞれの目的で動いていたらどんどん全体が(人類にとって)好転していくという。
印象的だったのは読書中に何度も赤子を抱いている錯覚を覚えさせられたソルとレイチェルの親子愛ですかね。

ただ、小飼弾さんの書評でもべた褒めだったり、SF系のサイトのレビューなどでは「史上最高傑作」とまでいわれていたりするのですが、僕にはその魅力を理解できませんでした。んーなんか不安
やはりピグラ族がでてきたり、シュライクがでてきたり雲門がでてきたりすると面白いのですが、それ以外は基本的に退屈です。特に僕にはジョンキーツの話が知識がない部分もあって楽しめませんでした。
コアなSFファン向け、もしくはSF入門者向けといった感じなのでしょうか。

とにかく後半のエンディミオンが楽しみ

★★★☆☆

枠の中の幸せ 読書感想「完全教祖マニュアル」

7月 15th, 2010 admin

完全教祖マニュアル (ちくま新書)
架神 恭介 辰巳 一世
筑摩書房
売り上げランキング: 11264

宗教とはビジネスであり、その目的は人々をハッピーにすることであるという視点から書かれた宗教解説本。
単に宗教をビジネスと割り切ったことで、宗教の運営が通常の組織運営とあまり変わらないものと感じられるようになっており、教祖になりたいと思っておらずとも日常生活にも十分に活用できる内容になっている。また、自分で積極的に活用せずとも、本書で紹介されるテクニックを使って、私たちを取り込もうとする宗教や一般企業、各種組織はいくらでもあるため、それらからの防衛手段としても多くの人に読んでもらいたいと思う内容でした。

以下、特に僕が面白いと思った部分を紹介します。

教義を簡略化しよう

浄土教は「南無阿弥陀仏と唱えれば極楽に行って成仏できる」というシンプルな教えが基本となっているそうです。普通に考えると「そんなアホな」という感じがしますが、たしかにこれぐらいシンプルでないと大衆にはわかってもらいにくいし、「そんな馬鹿な」と思うようなことでも大衆は信じてしまうのですね。(食べるだけでやせる!とか、身に着けるだけで幸運が!とか)

不安を煽ろう

例えばキリスト教などは「信じていないと地獄におちる」といって布教をしています。これは凄いテクニックで、もしこれが本当ならいま健康や家計などで困っていない人ですら不安になります。日常生活で言うとファブリーズや洗剤のCMなんかでこれが使われてるなと感じます。「あなたのその絨毯!見えないばい菌でいっぱいですよ」ってね。そんなに有害じゃねーだろ

反社会的な教えを作ろう

新興宗教とはつねに反社会的であるという話です。あのキリスト教ですら当時は超反社会的な宗教でした。まあ世の中そういうもんですよね、ロックとかパンクとか、基本的に反社会的なものに人はあこがれるもんです

義務を与えよう

お祈りをしようとか、食べていいものを制限しようとかですね。一見面倒だし、宗教のマイナス部分にも見えますが実はそうではなく、逆に信者としてはそういうものがあるからこそ幸せを感じられるし、より信者同士の絆を深められるということです。確かになんでも苦労があるから面白いのだし、楽しそうに自分の会社のヘンな規則を自慢する人たちっていっぱいいますよね。割と当たり前のことなんですがいざ自分が教祖になったらできるだけ自由な組織にしたくなりそうなので、これは特に覚えておきたいです。
(ゆとり教育の失敗とかもこういうのがなかったのが原因なんじゃないのと思う)

人々の家を回ろう

100人の家を回って全員に断られるとしても勧誘のために家をまわろうという話です。それでは意味がないように思えますが、いつか訪問した人が困ったときに思い出してもらえる。そういう意味があるんだそうです。これには僕は全然気がついていなくて驚きました。

まとめ

あー面白かった。ふざけた文体を使って著者のまじめな宗教観が伝えられている作品でした。それだけに最後の「感謝の手紙」は蛇足だったかな。本エントリーの最初にも書きましたが、こういう攻め方で僕らの心のすきまを狙う人たちもいるという意味でできるだけ多くの人に読んでもらいたいと思いました。

★★★★★(満点)