かわいくない妖精 - 読書感想「戦闘妖精・雪風(改) 」
9月 30th, 2008 admin Posted in 書評 |
早川書房
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神林作品の最高傑作
これは傑作
SFならではの世界観
雪風が進むフェアリイの空、何が出るかドキドキします!
違いを楽しむ
軍オタに近い人に借りたのでタイトルからてっきり
「もし、あの戦闘機が量産に入っていれば・・・」
だとか
「あの機影を見ただけで敵国パイロットは・・・」
なんていう第2次世界大戦の旧日本軍の夢物語なのかなと勝手に想像して読み始めたので、物語冒頭から南極大陸にある超空間通路がどうこうなどと始まる完全なSFだったので非常にビックリしました。最初から最後までずっと盛り上がる話が続くので、忙しい月末になかなか区切りをつけられなくて大変でした。
あらすじ
部隊は少し未来の地球。人類は突如南極にできたワープ穴(超空間通路)みたいなところから攻めてくる「ジャム」と呼ばれる敵と戦っていた。SFにしてはめずらしく戦況は悪くなく、国連によって組織された超国家部隊FAF軍は超空間通路の先にあるジャムの惑星に基地を構えるまでになっている。その基地で味方を見殺しにしてでも情報を収集するという特殊な部隊に所属するエリートパイロットが謎の敵と戦うというお話。
感想
(激しくネタばれします)
まず主人公が乗る戦闘機「雪風」が面白い。これは人工知能が乗っていて自律的に活動ができるようになっており、最初は賢くないんだけど経験をつむことによってだんだん自分自身に生身のパイロットが乗っており、それを殺してはいけないというのが嫌になってくる。
「人間なんかのってなければ、もっと無茶な操縦ができるのに~」
ということなのだ。最終的には無茶な運転をして人を死なせてしまったり、無理矢理コックピットから射出するなど、かなりわがままになる。怖かわいいー!
そして敵であるジャムが人間に気がついていないのが面白い。ジャムは無機物でできた生命体なので「生き物=機械」みたいな考えで地球をせめて来たため、戦闘機とかに付着している有機物(人間)がなんなのか最初のころはわかってない。なんで敵のやつらは有機物を搭載して攻めてくるんだろうと思っていたようだ。そして、もちろん人間側も誤認識していて人間は「ジャムの姿が見えないけどどこにいるんだろう」なんて思っている。無機物でできた生き物なんてちょっと想像しただけでわくわくしますよね!いったい何を食べて生きているんでしょうか
まとめ
個人的に敵を通して自分を知るみたいな話が好きなのと、雪風を超愛しているのに合理的なロジックによってあっさり見捨てられる主人公の哀れっぷりが面白くて一気に読んでしまった。ついに有機物に興味をもった無機物の生き物ジャムの行動がきになるので星雲賞を獲得している続編もすぐに読みたい
★★★★☆

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